【われわれは仮想世界を生きている】の感想|書評

もし、私たちが住んでいる宇宙はパソコンのシミュレーションで作ったものだったら?

もし、リアルに触れているものが「リアル」じゃなかったら?

最近、現実を疑わせる面白い本を読んでいます。

リズワン・ヴァーク著の「The Simulated Multiverse」で、日本語訳は「われわれは仮想世界を生きている」です。

この本を読もうと思ったのは、テクノロジーの面で神秘的な宇宙がどのように分析されているかが気になったからです。

正直、内容はとても難しいですが、奇想天外なアイデアばかりで刺激的です!

 

現実を見なきゃ!

こんな言葉は何度も聞いてきたのではありませんか?

でも、現実世界は本当に私たちが思うように「リアル」で、「決定的」なのでしょうか?

 

「われわれは仮想世界を生きている」によると、私たちの現実は、より高いレベルの現実で計算されたシミュレーションであると考えられています。

簡単に言えば、この世界はある種のゲーム宇宙であり、私たちはそのゲームの登場人物なのです!

 

ここで私はShakespeareの名言を思い出しました。

All the world’s a stage, and all the men and women merely players.

和訳:この世はすべて舞台、男も女もすべて役者に過ぎない。

この言葉を学校で学んだ時は、俳優に喩えた比喩表現だと思いました。

しかし、今では、この西洋の芸術領域の天才が本当に比喩を使ったのか、疑っています。

誰よりも豊かなインスピレーションを持つShakespeareは、もしかして、インスピレーションから降りてきた真実を記しただけではないでしょうか?

 

本の内容に戻ります♪

 

作家のリズワン・ヴァークの論点は、私たちの世界は、より広い宇宙の中に組み込まれている可能性があります。

したがって、この世界は、ある意味で、より大きな含有空間の「シミュレーション」なのです。

 

本の中では世界をよく、コンピュータゲームと喩えられています。

光の限界速度、量子もつれ、量子崩壊といった基礎物理学上の問題を理解するのに役立つアイデアも提案してくれました。

例えば、誰も見ていないものを計算するためにリソースを浪費するのはあまり意味がないので、誰かが見ているタイミングで計算すればいい。

そのため、私たちの体験もゲームの状態に似ています。

そこに行かないと、目の前の風景が見えないし、前へ進めば新しい風景が広がってきます。

 

そして、本の中にはもう一つ面白いコンセプトが提案されています。

それは、

シミュレーションされているのは一つのタイムラインだけでなく、多くのタイムラインであること。

 

私たちは、単一の宇宙に住んでいるのではなく、複数の時間軸が複雑に絡み合ったネットワークの中に住んでいるとヴァークは主張しています。

 

そして、この本は一般人向けの良い書物で、情報理論、セル・オートマトン、進化コンピューティング、量子コンピューティングの関連トピックにも触れています。

 

ビビアン
ビビアン
100%理解できる内容ではないですが、新しい考え方があると知るだけでもっと柔軟に現状を対処していけるような気がしています。

 

マルチユニバースの例として、「マンデラ効果」の例が議論されています。

マンダラ効果はひとつの歴史的な出来事に対して、数多くの人は違う物語を記憶していることだよ!
ルシファー君
ルシファー君

 

「われわれは仮想世界を生きている」は、彼らは別の時間軸を記憶しているのではないかと考えています。

宇宙には複数のタイムラインがあるし、それぞれの世界はお互いを影響し合っていると、作家のリズワン・ヴァークが議論をしています。

 

ここまでは、私は最近ハリウッドにもよく出てくるパラレルワールドをテーマにしたドラマや映画を思い出します。

ひとつはFringe、もう一つは最近の映画Everything Everywhere All At Onceです。

Fringe

Everything Everywhere All At Once

どれもマルチユニバースを肯定しているし、それぞれの世界が影響し合っていることを前提に物語が展開しています。

 

もし、自分と同じ顔・感覚の人がほかの世界に存在しているのであれば、興味が湧きますか?

どんな人生を暮らして、どんなことをしているかと、気になりますか?

私はすごく気になります!

 

「われわれは仮想世界を生きている」は私にとって、精神世界の理論と科学的な理論を融合した一冊です。

 

この中で書かれている仮説は確かに理解しにくいものもありますが、今の暮らしを再考させてくれるきっかけを与えてくれました。

 

実は、5年前の私はまだ「現実的」で、精神的な世界やスピリチェアルの本を暇つぶしで読んでいた程度です。

 

しかし、ストレスによる慢性的な腹痛を経験し、何度もクリニックに通って変わりました。

医師から毎回一週間分の抗生物質をもらうのですが、痛みを緩和する程度で、薬の副作用も強かったです。

 

そこで、ある友人は30年間も瞑想してきたことを打ちあげてくれたのです。

 

ビビアンの痛みはおそらくストレスによるものだ。瞑想はストレスを解消するので痛みには効くんだよ。と、友人は三ヵ月をかけて私を説得したのです。

 

そして、半信半疑で彼が行っている瞑想をはじめたら、一ヶ月後痛みが完全に消えてしまいました!

 

ストレスによる痛みなので、体をケアしなくなったらまた痛み始めるけれど、目をつぶって休憩するだけで体が健康になることは不思議で仕方はありませんでした。

 

その経験は私にとって、「先入観」や「固定概念」を考え直すきっかけでした。

科学で証明できれば理解しやすくて信じやすいですが、科学で証明できない現象も多くあることを忘れてはいけません。

 

私の大好きな起業家兼イノベーターのSteve Jobsは精神世界のテクニックを活用してテクノロジーの最先端を歩んだ人物です。

 

「不可能」を可能にする第一歩はイメージすることだと思います。

その後はイメージが実現すると信じて形にしていく…こうした思考とアクションのバランスは大切だと考えています。

 

ちなみに、Steve Jobsも読んだというスピリチャルの本「ヨギの自叙伝」はもっと理解しがたい世界観が描かれています!

「われわれは仮想世界を生きている」と似ているところもありますよ^^

興味があればぜひ「われわれは仮想世界を生きている」を読んでみてくださいね。